催眠療法での退行療法には、大きく分けて2つあります。
1つは自分自身の魂の過去をたどる前世療法です。
そして、もう1つが今回の人生での過去に遡る退行療法です。
退行療法とは?
この今回の人生での退行療法は、過去の記憶に催眠を使ってアクセスして、心身に及ぼしているさまざまな影響や、トラウマの原因を知り、改善するための療法です。
自分でも忘れていた記憶が蘇ったり、自分の思考や行動、感情パターンが、どのように身についたものなのかを、探ることもできる非常に有効な療法です。
しかし、過去のトラウマに触れるため、催眠療法の中でも難しいものです。
退行療法を受ける場合には、しっかりとした資格を持ち、十分な経験と知識と、テクニックを兼ね備えたヒプノセラピストを選ぶことが必要です。
インナーチャイルド療法とは?
インナーチャイルド療法とは、退行療法の中の1つで、「自分の中の小さな子ども」にアクセスする療法です。
潜在意識は決して忘れるということがないという特徴を持っています。
また潜在意識には、時間の概念というものもありません。
ですから、私たちの心の奥深くには、いまだに「傷ついたままの小さな子どもの自分」がいるのです。
大人になって、「あんな昔のことなんかもうなんとも思っていない」と感じていても、なぜかネガティブな感情がぶり返したり、手放したいと思っているのに、なかなかやめられない行動や思考を手放せなかったりするのは「自分の中の小さな子どもの自分」がちゃんと納得していないからです。
この「自分の中の小さな子ども」と出会うのが、インナーチャイルド療法です。
これも、とても難易度の高い催眠療法なので、信頼できるヒプノセラピストを選ぶことが大切です。
インナーチャイルド療法の効果
子どもの頃は、誰でも潜在意識が優勢に働いています。潜在意識は疑うこともせず、忘れることもせず、善悪の判断もせず、時間の概念もありません。
その頃のネガティブな体験が、大人になった今でも、人生に大きく影響を及ぼしていることがあります。
私たちの心の奥深くにいる「自分の中の小さな子ども」に出会い、その子供たちの感情を知り、癒してあげることによって、
長い間抱えてきた心身の問題や人間関係が改善することがあります。
インナーチャイルド療法は、催眠療法の中でも特に高いテクニックが要求される療法です。