東京臨床心理学院と他の心理スクールとの違い

本学院は、決して大きな学校ではありません。

今はまだとても小さな学校です。

1クラスの定員も10名とあえて少なく設定してあります。

 その理由は、学院で教える心理カウンセリングや心理療法の内容が深く、濃いものであるので、あまりに大人数では、1人ひとりの受講生へのケアができなくなるからです。

 私は、20年に渡り(2019年現在)、交流分析やNLP、エリクソン催眠を用いて顕在意識と潜在意識の両方に働きかける心理療法を手がけてまいりました。

 そして、その中で、たくさんのオリジナルの手法を生み出し、これまで数千人のクライアントさんの心や人生に介入させていただきました。

 その手法は交流分析の理論をベースにし、NLPやエリクソン催眠などのテクニックを駆使した独自のものです。

それは、一般に言う催眠療法とは少し違います。

いわば、現代催眠を用いたカウンセリング、現代催眠を応用した心理療法と言えるかもしれません。

その応用範囲は、カウンセリングだけにとどまらず、認知行動療法、芸術療法、退行療法など多岐にわたります。

さまざまな心理療法に現代催眠の言語パターンやテクニックを応用することによって、今まで以上の効果が出ます。

 この手法によって、これまで数千人の方の人生が好転されたのは、私の人生での最も大きな喜びです。

 いわゆる催眠療法は、日本ではまだまだ社会的認知も低く、市民権を得ていないのが現状です。

それは、日本で本格的に催眠療法を手がける医師や心理士がとても少ないからです。

その理由の1つは、アカデミックな世界では、エビデンスベースドが低く、胡散臭いものと印象づけられていることもあります。

 しかし、それは決して間違った見解ではないと私は思っています。

と言うのも、日本では20年ほど前からの、いわゆるスピリチュアルブームによって、前世療法などがもてはやされ、占い師やスピリチュアルカウンセラーなどがこぞって、催眠に飛びつきました。

 そのせいで、心理の基礎の知識も持たず、わずか10日間ばかりの講座を受けただけの「ヒプノセラピスト」たちが、日本全国で開業し始めました。

 潜在意識や人の人生に介入することの意味も学ばず、自分自身も整っていない自称セラピストたちが、潜在意識という深い領域を扱い、とても侵襲的なセラピーをしてしまっているわけです。

 この弊害はあちらこちらで見られます。

 セラピーを受けたが、以前よりももっと状態が悪くなった、セラピストに傷つけられた、などの苦情はあとを絶ちません。

 これでは、アカデミックな世界で通用しないばかりか、「エセセラピスト」などと思われても致し方ありません。

 そんな危険な現状なわけですから、むしろ、やすやすと催眠療法が市民権を得てはいけないと私は思って来ました。

 催眠療法を教える他のスクールが、「あなたも10日間でヒプノセラピストに!」

「わずか20日間のトレーニングですぐ開業!」などとうたい、じっさいに受講生たちの開業の後押しをしていることに私は大きな疑問を感じ続けてまいりました。

 だから、私のスクールでは、「資格を手にすることはカンタンですし、セラピストと名乗ることもカンタンです。開業することだって勇気さえあればできます。しかし、本当に人の心の奥深くに介入させていただき、心や体の問題を改善するためのカウンセリングや心理療法がわずか10日間ばかりのトレーニングで体得できるわけはありません」

と常日頃、はっきりと講座の中で訴え続けてまいりました。

 そして、「本当に人の心を助けるお仕事に従事する覚悟があるのならば、少なくとも2年や3年のトレーニングが必要です。その間に、知識やテクニックだけではなく、自分自身と向き合い、まずは自分を整えましょう」とも言い続けてまいりました。

 自分を知らずして、また、自分をコントロールできずして、どうして他者を知り、セルフコントロールの方法を教えることができましょうか。

 私には2人の子どもがいます。

 1人は医師、そしてもう1人は獣医師として働いています。

 その2人を見ていて、つくづく思うのは、なんとまあ資格を取り、仕事に就くまでに時間もお金も、精神的エネルギーもかかることだろうということでした。

 医学部に入るためには、人の何倍の時間やエネルギーを使い、やっと医学部に入ったと思ったら、息つく暇もなく6年間、努力し続け、なんとか国家資格を取得したと思ったら、今度は研修医として2年間、毎日、身体も心もクタクタになりながら、学び続けなくてはなりません。

 そうしてようやく、時給1万円以上の収入を手にすることができます。

 しかし、日本ではわずか10日間ばかりのトレーニングを受けただけの、ほとんど素人同然のヒプノセラピストと名乗る人たちが、時給1万円でセラピーを提供しています。

 これだけ考えても違和感を感じます。

 子どもの頃から努力し続け、大学と研修医の計8年間、学び続けて、ようやく得られる収入と10日間のトレーニングを受けた人が同じ時給とは。

 けっして努力や時間をかければいいと思っているわけではありません。

 しかし、実際には、わずか1020日間くらいのトレーニングでは、深いカウンセリングや心理療法はできないのです。

 そう考えると、あまりにも常識外れで、道徳的ではないと感じます。

 この10年間、私の中では大きな葛藤がありました。

 他のスクールとまったく違う理念を持ちながら、同じヒプノセラピースクールを運営していることに無理があると。

 じっさいには、当ヒプノセラピースクールでは、プロを目指される方には少なくとも2年間以上のトレーニングをお勧めし、提供しています。

しかし、その一方で、その間口は広く、なかなか私の理念をご理解していただくのは難しかっただろうと思います。

催眠療法の中でも、アメリカの協会で認定しているような、簡単な暗示療法ならば、10日間ほどのトレーニングで他者を支援することは可能です。

簡単な暗示療法と、侵襲的な退行療法などをごっちゃにして教えること自体に無理があります。

アメリカなどでは、年齢退行療法を提供するには、医師や博士号レベルの臨床心理士などの資格が必要とされ、それ以外の人が無資格で施術することを禁止している州もあります。

日本はまだまだ立ち遅れているので、安易に誰でもがリスクの高い難しい心理療法を提供してしまうというのが実情です。

 しかし、公認心理師という国家資格ができた今、じょじょに心理を扱う領域も住み分けが進むはずです。

 また、その必要性と危険性を私たち心理を扱う専門家は、提唱していく義務を強く感じます。

 そこで、私自身も公認心理師という国家資格と取得し、すでに基礎心理学や臨床心理学の知識を持ち、自分と向き合うこと、誠実でエビデンスのあるカウンセリング、心理療法と提供することの意義と必要性を知っている人向けの学院を開校することにしました。

 そうして、これまでのヒプノセラピースクールは、欧米と同様に、さまざまな暗示療法を中心としたセラピーを一般の方に教える学校としようと考えました。

 この東京臨床心理療法・カウンセリング学院は、少数でもいいから、誠実に人の心や人生に介入させていただき、心や体の問題を改善するお手伝いをしたいと心から思う心理の専門家の学び舎です。

 そして、本学院の特徴は、他では学べない、潜在意識に深く介入する心理療法を学べること、そして、カウンセラー養成コースでは、メンタルヘルスのために効果的な手法とストレスコーピングとしてのさまざまな独自のストレスケア法をカリキュラムに満載していることです。

 カウンセラ―養成コースでは、カウンセリングのための基礎知識とテクニック、NLPを使ったカウンセリング、また、TAカウンセリング、自律訓練法、自己暗示法、さまざまなリラクゼーション法、マインドフルネス等をじっくりとお教えします。

 年間で、カウンセラーとしての基礎力と共に、職場でメンタルヘルス担当者として充分に機能できるためのスキルを獲得できます。

 心理療法コース基礎科では、エリクソン催眠を応用した、年齢退行療法、前世・未来世療法、パーツセラピーをじっくりと学びます。

この手法は、おそらく日本で最も深い心理療法の1つと言えます。

年齢退行・インナーチャイルド療法は、交流分析の理論をベースとし、NLPとエリクソン催眠を応用した中野日出美独自のメソッドであり、著書『それは愛着障害のせいかもしれません』(大和出版)でも紹介されている「愛着再形成療法」と呼んでいるものです。

また、前世・未来世療法は、日本のあちらこちらで実施されている、ただスクリプトを読んでいるだけの安易な手法とは全く違うものです。

これもまた、交流分析の中の脚本分析をもとに、さまざまなテクニックを使い、深い気づきと癒し、さらにはエリクソン催眠を用いたメタファーを入れ込む手法であり、

「中野式前世・未来世心理療法」と名づけたオリジナルのものです。

 さらには、基礎的なパーツセラピーはもとより、これまでセラピストとしての長い経験の中で生まれた数十種類のパーツセラピーもお教えしています。

心理療法応用科では、基礎科で学んだ療法をさらに深いものにするためのスキル、そしてトラウマケア、グリーフケア、催眠を応用した箱庭療法の基礎などをお教えします。

これらの手法はすべて大学院や他の研究所、スクールなどでは決して学ぶことのできないオリジナルのものです。

さらに、さまざまな講座を開催できるようになる、インストラクター講座も随時、開催しています。

本学院では、従来からの基礎的なカウンセリング、心理療法と共に、他では決して学べない実践的で深いカウンセリングと心理療法を学ぶことができます。

カウンセリングはともかく、心理療法においては、患者やクライアントを1つの枠にはめ込むものではなく、患者やクライアントに合わせた枠を作りだし、その中で施術を行えるかどうかが、成否の決め手となります。

つまり、患者やクライアントお1人お1人に合わせたオーダーメイドの心理療法ができるかどうかが、大切なのです。

だからと言って、けっして適当でその場しのぎのものとなってはいけません。

しっかりとした基礎、効果があるというエビデンス、そして柔軟に対応できるだけの引き出し、そして、他者の心に寄りそえる人間力を心理療法家は必要とされるのです。

本学院では、じっくりと1年間ずつをかけて、それらすべての力を養っていきます。